【4】アカウント構成において考えるべきこと
更新日:2020/08/03(一部古い情報があります)
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□作るのは、広告から
作る順番としては、
広告>キーワード>広告グループ>キャンペーン
がおすすめです。
もしキーワードから考える場合、例えば「家具」と「インテリア」を挙げたとして、この2つは意味も異なるので、異なる広告グループにしよう、と考えることができます。その後それぞれの広告グループで広告を考えたところ、「インテリア」と検索する人には提案できるインテリアの内容を訴求する広告を表示しようと考え、「家具」と検索する人にはどうするか、もしサイトのコンセプトが、モノとしての家具そのものではなく、生活スタイルや空間デザインを提案するうえの家具の販売ということなのであれば、やはり提案できるインテリアの内容を訴求することになり、「家具」でも「インテリア」でも同じ広告を使うことになるでしょう。すると、「家具」と「インテリア」は違う広告グループにする必要はない、ということになります。
キーワードから作ってしまうとどうしても、不要に多くのキーワードを作ってしまったり、不要に細かいグルーピングをしたりとしてしまいがちです。
広告から作っていくほうが、管理もしやすく、シンプルかつシステムも学習と最適化のしやすい構成になりやすいです。
□考えるのは、検索語句から
広告を作るにもまずキーワードを考えないと作りづらいと考えられますが、まず考えるのはキーワードではなく検索語句です。
まず検索語句を考えて、それらに合わせた広告と、それらをカバーするキーワードとを作る、という流れが望ましいです。
□アカウント構成を作る流れ
1.広告が表示されるべき検索語句を想定する
まず、自社の商品、サービスを選んでくれそうな人が、選んでくれるときに検索するであろう語句をある程度まで想定します。
2.想定した検索語句に対して表示するべき広告を作成する
想定した語句で検索されたときにクリックしてくれそうで、クリックしてからサイト内で行動してくれそうな広告を考えて作成します。
こちらも合わせてお読みください。
3.作成した広告の対象とする検索語句をカバーするキーワードを作る
例えば「家具」「家具 通販」「おしゃれ 家具」「インテリア」といった検索語句にヒットしていいという広告を作ったとしたら、これらをカバーするキーワードは、
最低限では
家具(部分一致)
インテリア(部分一致)
仮に検索語句ごとの入札単価を手動でコントロールしたい場合は、
“家具”(フレーズ一致)
”インテリア”(フレーズ一致)
+家具 +通販(絞り込み部分一致)
+家具 +おしゃれ(絞り込み部分一致)
といったようにキーワードを作ります。
ただし、配信開始直後から、何かしら意図的にコントロールをしたいことがあるわけでもない場合は、
家具(部分一致)
インテリア(部分一致)
で十分です。
こうして
広告:キーワード の組み合わせを作っていきます。
4.同じキーワードが対象となる広告は、同じ広告グループにする
同じ検索語句がヒットしていい広告は同じ広告グループ、とも言えます。
例えばこのように作成した場合、
広告A「おしゃれな家具」&キーワード「家具」
広告B「家具の通販」&キーワード「家具」
広告Aと広告Bはキーワードが同じなので、同じ広告グループとします。
もしくはこのように作成した場合、
広告A「おしゃれな家具」&キーワード「+おしゃれ +家具」
広告B「家具の通販」&キーワード「+家具 +通販」
広告Aと広告Bは異なる広告グループとします。
ただしそれぞれの広告グループにおいて広告を変更、改善していったとき、
キーワード「+おしゃれ +家具」では広告「おしゃれな家具の通販」が良い結果を生み、
キーワード「+家具 +通販」では広告「おしゃれな家具の通販」が良い結果を生んだ、
つまり同じ広告文となった、となることが実際にあります。
この場合は後から同じ広告グループにまとめてよいということになります。
本当にこの検索語句には広告Aしか表示しなくていいのか、広告Bは表示してはいけないものなのか、とよく考えて広告とキーワードを作成していけば、広告の改善もしやすく成果も上げやすい構成となります。
5.目標が同じ広告グループは、基本的には同じキャンペーンにしてよい
目標とするコンバージョンアクション、CPA、ROASなどが同じ広告グループは同じキャンペーンでよいです。
6.目標が違う広告グループは、違うキャンペーンにする
広告グループ「家具」
広告グループ「雑貨」
という2つの広告グループがあったとして、家具と雑貨では売上金額も利益率も大きく異なり、目標とするCPAやROASなどが大きく異なるという場合は、基本的に別のキャンペーンにしたほうが管理はしやすいでしょう。
同じキャンペーンでも問題と言えるわけではありませんが、次のようなことが考えられます。
- 使う費用が大きく異なるため、予算を個別に設定したい
- コンバージョン数の最大化を使いたいが、家具と雑貨とで個別にコントロールしたい
この2つは、キャンペーンレベルでしか設定ができません。
入札戦略は、個別クリック単価制、目標コンバージョン単価制、目標広告費用対効果であれば広告グループ単位で異なる設定はできますが、どの入札戦略が適切かは予めわからないため後でいずれも選べるようにはするべきです。特に、とても扱いやすいコンバージョン数の最大化が選べなくなるのは大きなデメリットです。
7.目標が同じでも配信の傾向が大きく異なる広告グループは違うキャンペーンにしてもよい
下記のターゲティングをそれぞれ設定した3つの広告グループによるディスプレイ広告は、一般的には上から順番に、表示回数とクリック数を稼ぎやすいです。
- アフィニティ、インテント
- コンテンツターゲティング
- プレースメントターゲティング
この3つの広告グループは同じキャンペーンにしてもよいのですが、そうするとアフィニティかインテントで費用を多く使い、コンテンツターゲティングとプレースメントターゲティングであまり費用が使われないということがあります。
その場合、3つを異なるキャンペーンとし、コンバージョン数の最大化を適用して予算を割り当てれば、コンテンツターゲティングとプレースメントターゲティングも意図的にクリック数を得ながらコンバージョン獲得を図る、ということが簡単に実現できます。
検索広告でも広告グループの内容によっては同様のことが起きます。
もちろん、目標コンバージョン単価制か個別クリック単価制であれば広告グループ単位やターゲティング設定単位などで調整が可能ではありますし、キャンペーンを違えるべきというわけではありません。ですがあえてキャンペーンを違えることで意図通りの管理、運用がしやすい構成とすることもできますので、一つの手段としてはおすすめです。
□自社名と一般名詞とで必ずしもキャンペーンを分けると決めなくてよい
自社名や商標名などの検索語句と、一般名詞の検索語句とでキャンペーンを分けるケースはよく見かけられますが、同じ広告を使うのであればこれも同じ広告グループ、同じキャンペーンでも良いです。
実際に、自社名でも一般名詞でも同じ広告が適切となることはあります。
ただ自社名と一般名詞とでは、オークションシェアとCPA、といったように異なる目標を設けることも多いでしょう、その場合は管理のしやすさを優先してキャンペーンを分けることも得策です。
アカウント構成をどう組むか、キャンペーンや広告グループをどう分けるかということ自体は、直接的には成果に影響しません。基本的には運用する人が管理、運用しやすいよういに構成できれば良いことです。