【5】予算管理、入札管理のためにするべきこと

更新日:2020/08/03(一部古い情報があります)

□自動入札でないと出せない成果があることを知る

自動入札が必ずしも一番良い選択になるとは限りませんが、Google 広告がそのシステムとして持っているポテンシャルを最大限に発揮できるようになるには、スマート自動入札を活用する必要があります。自動入札とは、単に人にできる入札管理をプログラムが自動で高頻度で行うというだけのことではありません。
手動では不可能なレベルでの複雑な条件での入札や、広告管理画面では操作できない条件での入札などもします。

□自動入札はとにかく積極的に試してみる

自動入札は試してみるべきですが、どの自動入札ルール(入札戦略)が適切かはわからないものです。どのようなケースにおいてどの入札戦略が適切か、本当に傾向がありません。
とにかく試してみて良かったものが良い、とするしかありませんし、常に特定の入札戦略が良いものであるとは言い切れないので、状況を変えたいときには入札戦略を変えてみるのも有効であることがあります。

□コンバージョン数の最大化を試してみる

使う費用のコントロールもしやすく、広告配信状況も安定しやすくて使いやすいのがこの入札戦略です。
設定した予算の中でコンバージョン数を最大化するように動作するので、使う予算優先のような入札戦略ですが、意外と費用対効果もコントロールしやすいものです。
多くの場合においては、設定予算を上げればコンバージョン単価は上がり、設定予算を下げればコンバージョン単価は下がることが多いです。これによりコンバージョン単価もコントロールしながら、使う費用もコントロールすることができます。
自動入札の中では一番失敗しにくい入札戦略です。

□目標コンバージョン単価制を試してみる

コンバージョン単価さえ目標どおりであれば、使われる費用は大幅に増えてもよいという場合に便利な入札戦略です。
ただし、コンバージョン単価はさておき使う費用が大幅に下がりコンバージョン数も下がるということもあります。
また、目標コンバージョン単価はあくまで目標であって、実際のコンバージョン単価が指定した目標値通りになるかというと、そうとも限りません。
自動入札とはいえ、意図的に表示回数やクリック数を増やしてみたり減らしてみたりすることで状況がよくなることはありますが、それがしやすいのはコンバージョン数の最大化です。
コンバージョン単価制では目標コンバージョン単価を変更することで広告配信に影響を与えることはできますが、制御はしづらいです。

□設定した一日あたりの予算を超えて費用がかかることがあることを知る

例えばキャンペーンの1日あたりの予算を1,000円としていても、実際の費用が2,000円となることがありますが、これは仕様通りです。

□予算制限がかかっているかどうかを確認する

キャンペーン画面で、下記を表示させておきます。
表示項目>競合指標>インプレッションシェア損失率(予算)
この指標に何%かの値が表示されたら、本来得ることが可能であったクリック数が、予算設定により制限がかかっていたということです。
なお、入札戦略にクリック数の最大化かコンバージョン数の最大化のどちらかを選択してれば、この指標はほとんど無視していい指標となります。

□予算制限がかかっていたらクリック単価を下げてみる

個別クリック単価制の場合は上限クリック単価を、目標コンバージョン単価制の場合は目標コンバージョン単価を下げてみます。
ほとんどの場合、これだけで費用はそのままにクリック数を増やせます。
例えばクリック単価が100円で、10クリック、1,000円で予算制限がかかっていたとして、制限がかからなければ数十クリックくらいは得られる広告表示機会がある場合、クリック単価を半額の5円にすれば、20クリック得られ、費用は変わらず1,000円です。
そうしてクリック数が上げれば、コンバージョン数が増えることになりますし、多くの場合は実際に増えます。
ただしこれは単純計算のうえでの例えです。クリック単価を下げるとクリック数以外に変動する要素があり、その要素の変動次第では、必ずしも状況が良くなるとは限らないとは言えますので、次のことに注意します。

□クリック単価を下げたら検索語句の傾向が変わらないかどうか確認する

クリック単価を下げたら検索語句の傾向はあまり変わらずにクリック単価だけが下がる場合と、検索語句の傾向が変わる場合とがあります。
このため、コンバージョン率が下がったり、コンバージョン数は変わらなくともコンバージョンする人の傾向が変わることがありますので注意して確認しましょう。
コンバージョン数の最大化を選択していて予算を下げた場合も、このような変化が生じることがあります。

□クリック単価を下げたら検索結果の上部に出ている割合が変化したか確認する

クリック単価を下げたらページ上部、もしくはページ最上部でのインプレッションが減ることがあります。
これによりコンバージョン率や、コンバージョンする人の傾向が変わることがありますので注意して確認しましょう。
コンバージョン数の最大化を選択していて予算を下げた場合も、このような変化が生じることがあります。