Yahoo!広告の検索広告について
更新日:2020/10/09
□Yahoo!広告を実施するべきかどうか考える
Google 広告の検索広告で成果が得られているようであれば、次に、特に検討してみるべきものはYahoo!広告の検索広告です。
Google 広告と同等の成果が得られるかは場合によりますが、仮にコンバージョン数は少なくとも良いコストパフォーマンスが得られることは多いです。中には、Google 広告よりもコンバージョン数を得られる場合もあります。
□Google 広告との主な違いを知る
Yahoo!広告の検索広告はGoogle 広告のシステムを使っていますので、基本は同じように考えて取り組めば、概ね問題ありません。
主な違いは下記です。
- 使える機能が少し少ない
- 計測の基本設定は異なる
- 最適化や自動入札などの動きは同じではない
- 検索する人の傾向は異なる。キーワードにもよる
□各種タグの設定をする
場合とタイミングによっては理想的な方法が変わりますので、万全を期すにはYahoo!広告 お客様サポートにご相談されることをおすすめします。
広告管理画面の案内通りに設定しても大きな問題があるわけではありません。
大まかには下記のとおりです。
- 全ページに設置するタグ
- サイトジェネラルタグ(コンバージョン測定補完機能タグを含む)
- サイトリターゲティングタグ
- コンバージョンページに設置するタグ
- サイトジェネラルタグ(コンバージョン測定補完機能タグを含む)
- サイトリターゲティングタグ
- コンバージョン測定タグ
広告をクリックして開くURLの末尾に自動タグ(yclid)が付与され、Webサイトにサイトジェネラルタグ(コンバージョン測定補完機能タグを含む)があることで、ITP対応をすることになります(※)。
コンバージョン測定タグとサイトリターゲティングタグは、サイトジェネラルタグが読み込まれた後に読み込まれないと動作しません。
恐らく今後とも仕様は変わる可能性があるので、Google タグマネージャーかYahoo!タグマネージャーで設定するのがおすすめです。
コンバージョン測定補完機能タグと、自動タグhttps://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/ss/articledetail?lan=ja&aid=32877
※ITP自体に完全な対応ができるという意味ではありません
□自動タグ(yclid)をオンにしておく
□Google アナリティクスで分析しやすくするための設定をしておく
計測用のパラメータを設定しておく
分析のためにもGoogle アナリティクス用の計測パラメーターを設定するのがおすすめですが、
Yahoo!広告の検索広告では、URLオプションを使用するのがおすすめです。
これで設定しておけば、わざわざ広告の最終リンク先URLに計測パラメーターを個別に入力する必要がなくなり、楽になります。
おすすめの設定例は下記です。
1.アカウント設定情報>URLオプション>トラッキングURL に次の文字を入力しておきます。
2.キャンペーン設定情報>URLオプション>カスタムパラメーター に次の文字を入力しておきます。
上記「example」の箇所は、キャンペーン単位で任意の文字列を指定してください。ここの値が、Google アナリティクスの「キャンペーン」に反映されます。
以上2つの設定をしておくと、実際に広告がクリックされた際、例えば次のようになります。
{lpurl} にはクリックされた広告に設定されていた最終リンク先URLが挿入されます。
{creative} には広告トラッキングIDが挿入されます(広告IDとは異なります)。
{keyword} には検索クエリにヒットしたキーワードの文字列が挿入されます。
この場合、アナリティクスの「広告のコンテンツ」には広告テキストは反映されず、トラッキングIDが挿入されるのでそれだけではどの広告かはわからないということになります。
キーワードは、クリックした人がアドレスバーを見れば見えますので、見られたくないキーワードを使用するときはご注意ください。
アナリティクス側で、yclidをクエリパラメータ除外する
そのままだと例えば下記のようなページレポートになってしまいます。
/index.html?yclid=YSS.123456789.aberwlnogiu:ページビュー1/index.html?yclid=YSS.123456789.sgerlnikusg:ページビュー1/index.html?yclid=YSS.123456789.hjr.cxiotgreli:ページビュー1
クエリパラメーターを除外すると次のようになります。
/index.html:ページビュー3
この設定をしておかないと、特に、ランディングページレポートが使いにくくなります。
費用データをインポートする
計測用のパラメーターをつければセッション、コンバージョン率、目標完了やトランザクションなどはトラッキングできますが、表示回数、クリック数、費用のデータが反映されません。これらを反映させるにはデータをインポートする必要があります。
□広告グループは、少し細分化してもいい
Google 広告であれば、極端に言えば一つの広告グループ内に多くの全く種類の異なるキーワードと広告とを乱暴に登録しても、検索語句に対して適切な広告を選んで表示してくれて、結果を見ても納得できることが多いです(おすすめするわけではありません)が、Yahoo!広告の検索広告も同じレベルで同様となるとは限りません。
その場合、意図的に広告グループを細分化すると良い結果を生むこともあります。
□成果の良い広告の傾向はきちんと確認する
成果の出る広告、及び、表示されやすい広告、クリック単価、コンバージョン率などの結果はGoogle 広告とは異なりますし、全く違う結果となることもあります。
初期設定はGoogle 広告とほぼ同じように考えてもよいですが、ある程度の結果が出たら次の施策はYahoo!広告のためだけに考えて取り組むべきです。
また、広告単位での細かい分析は、Google 広告ほどに行うのは難しいですが、広告ごとにどんな条件で配信されたか確認して分析する にて紹介したGoogle データポータルのレポートを使うこともできます。
Google 広告(google / cpc)のデータを確認する場合との違いは下記です。
- まず該当の 参照元 / メディア でフィルタをかける(一般的には yahoo / cpc)
- Google 広告クリエイティブ IDは使えない。(not set)になる
- 検索クエリは使えない。(not set)になる
- 「広告のコンテンツ」にはutm_contentで指定した値が反映される。設定が必要
- 「キーワード」にはutm_termで指定した値が反映される。設定が必要
- 広告×検索クエリの組み合わせでは確認できず、広告×キーワードで確認するしかない
- 表示回数、クリック数、費用などの広告データは、インポートしないと反映されず、どう反映されるかということもインポートする形式次第
utm_content={creative} を使用した場合、広告のコンテンツには数字の羅列が反映され、それだけでは広告テキストがまったくわからないので、広告管理画面に広告トラッキングIDを表示して照らし合わせる必要があります。
検索クエリは確認できないのでキーワードである程度の確認にとどめるしかありません。
費用データをインポートしないとクリック単価、コンバージョン単価がわかりませんが、それでも多くの場合にといては、おおまかな分析には十分ではあります。
□部分一致にヒットする検索クエリの傾向を確認する
Google 広告と同じキーワードを使っても、ヒットする検索クエリー(※)は異なる可能性がありますのでこれもよく確認しましょう。
※Google 広告では「検索語句」、Yahoo!広告検索広告では「検索クエリー」という名称ですが、意味は同じです。
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