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2022年9月 Helpful Content Update に関する調査
2022年9月 Helpful Content Update に関する調査
Google は、「人が人のために書いた、より独創的で役立つコンテンツ」「人間優先のコンテンツ」(people-first content) を評価するための Helpful Content Update を、8月25日から9月9日(米国時間)にかけて展開しました。英語圏のみのリリースということもあり、どのようなサイトが動いていたのかなどの情報が少ないため、今回 JADE では、サードパーティーツールの情報を複数使用し調査を行いました。
これからの動向予測とコメント
- そもそもこのアップデートは、Unhelpful Content Update (役に立たないコンテンツを落とすアップデート)と呼ぶのが正しいように思われます。ほぼスパムと言っていいものしか落ちていないように見えるからです。
- Google からのメッセージングは、「役に立つコンテンツをより目立たせたい」ということが前面に出ていましたが、実際にやっていることは「役に立たない、低品質なコンテンツに溢れたをサイトを検出し、検索結果から排除する」ということです。その結果、「検知されなかったサイトはよりましなコンテンツを検索結果に出している」ということになります。
- おそらく、このアップデートは Webspam (かつて Matt Cutts が率いたチーム)あるいはそれに近いチームが開発したもので、あくまで「ガイドラインには厳密には違反しないかもしれない(だから SpamBrain では対象とできない)が、どちらにしても低品質であることは明らか」なものをこれからも対象にするものと思われます。
- だとすれば、真っ当にウェブサービスを運用している大多数は、このアップデートを気にかけたり、「これが日本語展開されたら」という時に大きく備えることは優先度が高くないと思われます。Google からの大きなサイトに対する評価の部分は、より対象範囲の広いコア アップデートを基準に考えて考えて問題ないはずです。
目次
2022年9月 Helpful Content Update に関する調査Helpful Content Update について今回の調査で判明したことこれからの動向予測とコメント目次Googleが事前発表していた情報との照合業界カテゴリについてOnline educational materials(オンライン教材)Arts and entertainment(芸術・娯楽)Shopping(ショッピング)Tech-related(テック関連)その他実際に影響を受けた情報のタイプ多くのトピックについてコンテンツを作成する際、かなりの部分に自動化を使用他のソースからより良い情報を得るために再び検索する必要がある価値を付加することなく主に他の人の意見を要約しているその他影響を受けたと思われる例そもそも合法かどうかが怪しいコンテンツユーザー行動を妨げそうな広告の多いサイトまとめ調査方法
Googleが事前発表していた情報との照合
Googleが事前に発表していた「More content by people, for people in Search」「Google のヘルプフル コンテンツ アップデートについてクリエイターが知っておくべきこと」から業界カテゴリや情報タイプについて照合してみました。
業界カテゴリについて
This ranking update will help make sure that unoriginal, low quality content doesn’t rank highly in Search, and our testing has found it will especially improve results related to online education, as well as arts and entertainment, shopping and tech-related content.
- Online educational materials(オンライン教材)
- Arts and entertainment(芸術・娯楽)
- Shopping(ショッピング)
- Tech-related(テック関連)
今回の調査対象に当てはめてみると下記のようなサイトが対象であると想定され、確認している範囲では芸術・娯楽(またそのEC周り)が多くありました。これらのジャンル以外にもアダルトサイトも確認されています。
Online educational materials(オンライン教材)
- en-academic(教材リンク集)
- grammarhow(文法サイト)
Arts and entertainment(芸術・娯楽)
- ultimatesuccesspuzzle (クロスワード)
- lyricsjonk(歌詞)
- l-hit(歌詞)
- lyricsroll(歌詞)
- funnygames(ゲーム)
- 365games(ゲーム※サイト削除?)
- partyrama(パーティーグッズ販売)
- wallpapersafari(壁紙)
Shopping(ショッピング)
- findthisbest(買い物のおすすめサイト)
- batodfoundation(ローカルビジネス口コミ)
- nicelocal(ローカルビジネス口コミ)
Tech-related(テック関連)
- manualzz(マニュアルまとめ)
- wethegeek(技術系コンテンツ)
その他
上記以外にアダルト系のサイトも上位50サイトの中でも6サイト確認されました。
実際に影響を受けた情報のタイプ
「Google のヘルプフル コンテンツ アップデートについてクリエイターが知っておくべきこと」によれば、大きなアドバイスの一つとして「検索エンジン第一のコンテンツを作成しないようにする」があります。
ここでは、具体的にどのようなケースが該当していると考えられるのかをピックアップしてみました。
多くのトピックについてコンテンツを作成する際、かなりの部分に自動化を使用
「多くのトピックについてコンテンツを作成する際、かなりの部分に自動化を使用」を想起させるサイト。
ManualZZ
マニュアルのダウンロードサイト。付加価値は少なめ。
L-Hit
歌詞サイト。
他のソースからより良い情報を得るために再び検索する必要がある
「ユーザーがコンテンツを読み終わっても、他のソースからより良い情報を得るために再び検索する必要があると感じさせてしまいますか」に該当しそうなサイト。
BatodFoundation
ローカルガイドのサイト。いくつかのスポットを巡回しても口コミのなさが目立つ。どこでも獲得できる場所の情報のみである上に広告が多い
価値を付加することなく主に他の人の意見を要約している
「価値を付加することなく、主に他の人の意見を要約していますか」「検索トラフィックを獲得できると考えて、実際の経験がないにもかかわらず、ニッチなトピックを扱う」等に該当すると思われるサイト。
FindThisBest
一見比較レビューを掲載しているように見えるが、内容が他サイトからの抜粋が多く付加価値がほとんどない。アフィリエイト目的。
Amazonからの完全抜粋が多い。
WeTheGeek
量産型のコンテンツでよく見る「◯◯選」のようなサイト。内容も独自の価値が薄め。アフィリエイト目的。