広告ごとにどんな条件で配信されたか確認して分析する

次に何をするか決めるために、広告の分析は欠かせない

【3】作るべき広告 にて説明したとおり、広告がいつ、どこで、誰に、どんな検索クエリ(※)で表示されるか、このことに大きく影響するのが、広告テキストの内容です。
同じキーワード、同じターゲティング設定であっても、広告テキスト次第で配信のされ方が変わります。
なので、実際に各広告がどう配信されたかを確認して分析していくということは、どいういう広告を作ればどういうターゲットにアプローチできるかを知ることであって、これは広告を改善していくうえでとても重要なことです。
※Google 広告では「検索語句」と表記されていますが、このページでは、広告管理画面のことに限らないことを指しますので、一般的に広く使われる「検索クエリ」という言葉を使うことにします。

広告の分析のために確認するデータについて

広告の分析のために、具体的に確認するべきことは下記のようなデータです。
広告×検索クエリ広告×デバイス広告×OS広告×ブラウザ広告×年齢広告×性別広告×曜日広告×時間帯広告×セッション回数広告×新規訪問 or リピート訪問広告×地域広告×興味関心ごと
また、これらの表示回数、クリック数、セッション数、コンバージョン数、費用などです。
それぞれ、確認のしやすさ、確認できるデータの内容、精度、確認方法などは異なります。
これらをできるだけ横断的に確認し、いつどこでどういう人に広告が表示されてなぜクリックされたのかを、探り、考え、想像します。

分析に便利なのできちんとGoogle アナリティクスとリンクしておく

広告の分析をするためにも、Google アナリティクスをリンクすることを強く推奨します。Google アナリティクスがないと確認できないデータはたくさんあります。
Google アナリティクスとのリンクについては 【1】準備しておくべきこと にも記しています。

まずは 広告×検索クエリ を、アナリティクスで手軽に確認してみる

Google アナリティクスのカスタムレポートを共有します。
Google アナリティクスをきちんと導入、設定し、Google 広告とのリンクを正しく設定していればどなたでも使えます。

カスタムレポートの保存方法

  1. 対象のGoogle アナリティクスにアクセスできるGoogle アカウントにログインする
  1. カスタムレポートのURLを開く
  1. 対象となるビューを選択する
  1. 「作成する」をクリックする
  1. 必要あれば「編集」して指標を変更する(特に、「目標」)

レポートの見方

確認したい広告のあるキャンペーン名をクリック>広告グループ名をクリック>広告をクリック
上記のように進めると、その広告が表示されたときの検索クエリが確認できます。

検索クエリ以外のデータもアナリティクスで確認する

前述したデバイス、OS、ブラウザなどのデータを確認します。カスタムレポートを編集したり、標準レポートでディメンションを選択したりすれば確認できます。

Google データポータルを活用する

たくさんのデータを網羅的に把握しながら分析するにはBIツールが便利です。
例えば、Google データポータルでこのようなレポートを作成して確認します。
よりスムーズに高度に分析をするためにはTableauをおすすめしますが、Google データポータルはGoogle アナリティクスのデータを気軽に扱えて便利です。

Google アナリティクスに反映される広告のデータについて

Google 広告とGoogle アナリティクスとを通常通りリンクした場合、Google 広告の広告に関するデータは下記のように反映されます。

ディメンション「広告のコンテンツ」

  • 検索広告の、テキスト広告の場合
    • 広告見出し1が反映される
  • レスポンシブ検索広告の場合
    • (not set)になる
  • レスポンシブディスプレイ広告の場合
    • (not set)になる
  • ディスプレイ広告の、イメージ広告の場合
    • 広告名が反映される

ディメンション「Google 広告クリエイティブ ID」

広告IDが反映される
「広告のコンテンツ」には、テキスト広告は広告見出し1しか反映されないのでわかりづらいですし、レスポンシブ系の広告は(not set)になるのでまったく確認できません。
どの広告かを明確に判別するために、Google 広告クリエイティブ IDを使います。
レスポンシブ系の広告の、アセット単位でのデータを確認するのは現時点では不可能です。

広告カスタマイザを使用した広告は注意が必要

広告カスタマイザを使った広告はやっかいなことに、1つの広告が2行にわかれます。
例えば下記のようになります(2020/08/31現在)。
※現実的にはセッションとクリック数が同じになることはほぼありえません。あくまで例です
同じ広告IDで「広告のコンテンツ」が違う行が出現します。
「広告のコンテンツ」に、カスタマイザの構文そのまま表示される行と、{PH_0}と表示される表とが出現します。
なおかつ、トラッキングデータと広告データとが分散します。
そしてCPAは、それぞれの行において費用か目標のどちらかがないため、算出されません。

Google 広告管理画面で確認する

検索クエリはレポートページで確認できる

レポートページでレポートを作成して確認できます。

検索クエリ以外のデータの多くは、「分割表示」で確認できる

広告の画面で、分割表示をします。
レポートページ、及びGoogle アナリティクスでも確認できないデータがいくつかあります。

分析のイメージ

検索クエリから推測する例

広告A:検討の最終段階とみられる検索クエリが多い。CVRが高い
広告B:まだ調べている段階とみられる検索クエリが多い。CPCが低くクリック数が多い
このような場合は、もっとコンバージョンを増やすには広告Aと似たような訴求の広告や、同じ訴求で表現を変えた広告などを増やす、もしくは、より多くの見込みユーザーのトラフィックを増やすためには広告Bのような広告を増やす、というようなことを考えることができます。
また、もし狙った検索クエリでクリックが得られていない場合、これらの広告とは全く違う内容の広告が必要である、というようなことを考えることができます。

閲覧環境から推測する例

広告A:Windows & Edge が多い。資料請求へ至る確率が高い
広告B:Mac & Chrome が多い。無料ユーザー登録に至る確率が高い
法人向けのサービスの場合、OS、ブラウザ、デバイスなどの情報によって、どういった企業が多そうか、推測できることがあります。この例のような結果をどう読み解くか、広告の内容ともあわせて確認すると推測しやすいです。

閲覧環境と属性とを掛け合わせて推測する例

広告A:iOS & female
広告B:Android & male
ゲーム、漫画、ファッションなどで参考にしやすい、ユーザー層を推測しやすいでデータになることが多いです。これもあわせて広告の内容と、商品の傾向まであわせて確認すると見えてくるものがあります。
OSやブラウザなどによってユーザー属性が明確に特定できるわけではありませんが、この訴求だとこの結果、この訴求だとこの結果、と異なる複数の広告の結果を確認できると、見えてくることがあります。
もちろん、これらの例の結果をどう読み解くか、絶対的な正解があるわけではありませんし、もともと広告をきちんと考えて作成していないと、データを見ても読み解くのは難しいです。

何も考えずに広告作成していると何もわからない結果しか出ない

様々なデータを確認してみたところ、特に何もわからないということがあります。広告作成時に、どういう人がどういう広告を見てクリックしてくれそうか、これをよく考えて取り組まないと、データを確認してもほぼ参考にできないデータになってしまうことが多いです。
分析するためにはしっかり考えた複数のターゲットへの広告を作ることがまず必要ですし、それがないなら分析する意味もあまりありません。
見ても結局よくわからないようなデータしか出てこない、成果もない、という状況でしたら改めて広告作成からしっかり取り組むべきです。次のリンク先のページもご参考ください。

広告単位でのCTRとCVRだけを見たところで広告の分析はできない

例えば下記のような広告の結果となったとして、
広告A:クリック率10% 50クリック
広告B:クリック率5% 100クリック
広告Aのほうがクリック率が高い、というのは事実ですが、だからといって広告Aのほうがクリックされやすい広告だ、広告Aの内容を参考にもっと広告を作ろう、と捉えるのは早計です。
この2つですと広告Aの表示回数は広告Bより少ないわけですが、広告Aは、検索数は少ないけれども競合も少ないのでクリックが単純に得やすい検索クエリが多い、というだけのことかも知れません。
反対に広告Bは検索数が多いけれども競合も多くてクリックはされにくい検索クエリである、ということかも知れません。
この2つの広告を単純にクリック率で比較しても意味がありません。
1つの広告に反映されるクリック率、コンバージョン率などの指標は、その広告が表示された、様々な広告表示機会ごとの結果を合わせたものです。
なぜそのクリック率とコンバージョン率になったのか、なぜその表示回数になったのかを読み解くには、ここまで述べた手法で広告の分析をすることで、大きなヒントを得られます。